にじりゅうの防災・減災ブログ

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【公衆電話の使い方も!】災害時の安否確認について徹底解説します

防災ブログをご覧いただきありがとうございます。にじりゅうです。

最近このブログを更新できてなくて申し訳ございませんでした。

前回の投稿からは大きく間が空いてしまいましたが、今回は「災害発生時の安否確認」について解説します。

災害時は、輻輳(ふくそう)という現象によって、通常の電話が繋がりにくくなることがあります。

そのため、

などを利用しなければならない場合があります。

そういったものを利用するにあたって、あらかじめ利用方法は正しく知っておかなければなりません。
これは被災の有無に関係ありません

まずはあなたがこの記事を熟読したら、あなたの大切な人(家族、恋人、友達など人によって異なります)と必ず話し合ってください


アイキャッチ画像】

【目次】

輻輳とは?

まずは、先ほど軽く言及した「輻輳」についてもう少し踏み込んだ解説をしましょうか。

輻輳」をインターネットで調べてみると、次のような内容がありました。

電話やコンピューターネットワークなどの通信回線において、許容量を超えた利用が集中し、通信障害が生じること。
講談社・IT用語がわかる辞典より)

この説明だとやや難しいですが、道路交通に例えると比較的分かりやすくなると思います。

この画像に示されているように、輻輳とは通信における渋滞のようなものだと思っていただければ大丈夫です。

輻輳はなぜ起こる?

そもそも、災害時に輻輳はなぜ起こるのでしょうか。

大きな災害が発生すると、自分自身に留まらず多くの人が被災地にいる大切な人が心配になり、各地から安否を確認したいものです。

つまり、自分だけでなく全国にいる他の多くの人も同じように安否確認している、ということです。

これに加えて、災害時は警察・消防といった緊急通報を繋がりやすくするために、それ以外の電話を制限することがあります。

この2つの要素により、通常の電話は繋がりにくくなるのです。

対策

輻輳が起こっている災害時、私達はどのようにして安否確認をすれば良いのでしょうか。

まず、通常の電話を除く方法で、普段から安否確認の手段を複数確立させておく必要があるのです。

これから災害時の安否確認の手段をいくつか説明します。

しかし、自分だけでなく、その大切な人まで知っていないと使えないことが多くあります。

したがって、普段から「災害時はどういう手段で安否確認するか」を話し合っておかなければなりません。

災害が来てからでは遅いので、“普段から”話し合ってください。

安否確認の手段

災害用伝言ダイヤル(171)

災害用伝言ダイヤルとは、災害時の輻輳により繋がりにくい状況になった場合に提供が開始される声の伝言板です。

伝言を①録音する機能と、②再生する機能があります。
この伝言板では、あらかじめ①録音した音声を相手がその音声を②再生する、というイメージです。

使い方

難しそうに見えますが、Step2以降は音声での説明があります。
つまり、基本的にStep1の「171にダイヤルする」ということさえ覚えてしまえば良いのです。

また、Step2では「録音するときは1、再生するときは2」と説明しましたが、応用編として暗証番号付きで録音・再生することもできます

暗証番号付きの録音は3、暗証番号付きの再生は4をクリックしましょう。

注意点
  • 先ほども説明した通り、災害用伝言ダイヤルは「一方の人があらかじめ録音しておいた音声を、他方の人が再生する」という仕組みです。
  • 災害用伝言ダイヤルの存在をお互いに知っていないと、171にダイヤルすることすらできません。
  • 安否確認に固定電話と携帯電話のどちらを利用するか、あらかじめ確認しておかないと、スムーズにやり取りできません。
  • あらかじめ大切な人の電話番号を暗記しておく必要があります。
    • ただし暗記が難しければ、メモを取っておきましょう。
  • 高齢者などスマートフォンを使いこなせない方は、171に通話したあとどのように1や2などをダイヤルするか、分からないことがあります。
  • 録音できる時間は30秒です。短く簡潔に伝えるように心がけましょう。
    • 例:◯◯太郎です。今は◯◯小学校へ◯◯と一緒に避難しています。家族は全員無事です。次は◯月◯日◯時ごろ伝言を残します。
    • ポイントは、①名前、②場所、③一緒にいる人、④無事かどうかやケガの状況など、⑤予告 の5つ。

つまり、事前に話し合っておく必要があるということです。
これは災害用伝言ダイヤルに限った話ではありませんよ。

体験利用

普段からの備えの1つとして、通常時でもお試しできるチャンスを利用して、体験利用をしてみましょう。

  • 毎月1日・15日 0:00~24:00
  • 正月三が日(1月1日0:00~1月3日24:00)
  • 防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
  • 防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)

災害用伝言板(web171)

災害用伝言板には、NTTが提供するweb171と携帯電話の各キャリア会社が提供するものがありますが、まずはweb171について説明します。

web171は、インターネットを利用して被災地の方の安否確認を行う伝言板です。

使い方

※web171へのアクセスはこちらからどうぞ。

インターネットを利用した掲示板とありますが、厳密には電話番号をキーとしています。

分かりやすく言うと、災害用伝言ダイヤルをインターネットにしたようなイメージです。

また、web171はアクセスさえしてしまえば文字で説明が表示されます。
よって、災害用伝言ダイヤルと同様、web171にアクセスすることだけ出来れば大丈夫です。

さらに、前述した災害用伝言ダイヤルはweb171と連動しています。逆も然りです。
したがって、災害用伝言ダイヤルで登録された音声はweb171で確認することができますし、web171に登録された文字は災害用伝言ダイヤルでも音声として確認することができます
非常に便利なので、覚えておいてください。

注意点は災害用伝言ダイヤルとほぼ同じです。
あらかじめ大切な人と話し合っておかないと、存在を知らずアクセスすらできません
日頃から話し合っておきましょう
そして、相手の電話番号を覚えておきましょう

体験利用
  • 毎月1日・15日 0:00~24:00
  • 正月三が日(1月1日0:00~1月3日24:00)
  • 防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
  • 防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)

災害用伝言ダイヤルと同じです。


⑶ 各携帯キャリア会社の災害用伝言板

web171だけでなく、ドコモやauなどの携帯電話キャリア会社も災害用伝言板を提供します。
あらかじめ確認しておきましょう。

SNSや公衆電話について

ここまで、安否確認の方法を3つ紹介しました。
災害用伝言ダイヤル(171)
災害用伝言板(web171)
⑶ 各携帯キャリア会社の災害用伝言板

ただ、事前の備えが不十分だとこういった手段が使えません。
事前の備えは自分だけでなく、大切な人にも必要です。

そういったときには、SNSや公衆電話を利用する方法もあります。

災害時はインターネットや一部の公衆電話が比較的繋がりやすくなります。
これらを利用して安否確認をする方法もありますが、輻輳の影響を受けることが多くあります。

そのため、事前の備えを怠らず出来るだけ⑴・⑵・⑶の方法を取るようにしてください
⑴・⑵・⑶の方法を使うと輻輳を防ぐことができ、より多くの命を救うきっかけに繋がります

SNS

基礎知識:00000JAPAN

災害時に無料開放されるWi-Fiもあります。
有名なのは「00000JAPAN」ですね。
実はこれには2つの注意点があります。

  • セキュリティ面は心配であること
    • 個人情報を含む情報のやり取りは控えましょう。
  • 輻輳が起こる可能性があること
    • ゲームなどには使用せず、譲り合って使用することを心がけましょう。

このフリーWi-Fiは被災者のためのものですから、肝に命じておきましょう。

⑸ 公衆電話

私のYouTubeチャンネルの視聴者さんから
能登半島地震のとき、公衆電話の使い方が分からず両親に迷惑をかけてしまった。
 若い世代の人は普段使う機会がなく、使い方がわからない人が多いと思われる。
 ブログで取り上げて解説してほしい」
という要望がありました。

実際に、携帯電話の普及により年々公衆電話を見かけなくなっていることで、公衆電話の使い方が分からない方も多くなっています

一方で、公衆電話は災害時に輻輳の影響を受けにくく携帯電話の充電が切れてしまった際にも使えるので非常に便利です。

私も東日本大震災の際には、公衆電話を利用して家族と連絡を取りました。

そこで、この機会に公衆電話の使い方と探し方を確認しておきましょう。

使い方

こちらのページを参考にし、一部引用しました。

公衆電話は、まず①受話器を上げ、②硬貨などを入れてから ③ダイヤルする という手順です。

緊急通報(110・118・119)の際には、受話器を上げたら緊急通報ボタンがあれば押します。

災害時には無料化が実施されることがあります。
そのような場合には、硬貨を入れずにダイヤルしましょう。

探し方

前述したとおり、公衆電話は携帯電話の普及ににより年々見かけなくなっています。

あらかじめ公衆電話の場所を下のリンクから調べておき、実際にその場へ行ってみるようにしてください。

注意点
  • 公衆電話の利用にはお金がかかる
    • 災害時には必ずしも無料になるとは限らない
    • 事前に小銭の用意をしておくこと
    • 事前に料金を確認しておくこと(こちらから)
  • 公衆電話が輻輳の影響を全く受けないとは言い切れない

今回のまとめ




最後に

今回は、災害時の安否確認の手段と方法について解説しました。

とにかく「事前の備え・話し合い」が大切だということです。

災害用伝言ダイヤル災害用伝言板などは、事前に話し合って体験利用をしておかないと、実際に災害が起きたら使えないことがあります。

「今回のまとめ」の画像は、何も見なくても説明できるくらいに覚えておいてください。
そして、実際に行動を起こしてくださいね。

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ここまでご覧いただきありがとうございました。
次回は2月または3月に更新します。

防災力を向上させるため、ぜひこちらから「にじりゅうの防災・減災ブログ」の読者になり、実際に備えを進めていきましょう。

また、コメントも大歓迎です。
コメントは誰でも投稿することができるので、ぜひ感想などを教えてください。